評価面談の時間が、半分に短縮!「スケーリング」の問いかけ
- ENCOURAGE INNOVATION

- 9月4日
- 読了時間: 3分
更新日:9月16日

「評価面談で、延々と話す部下がいて、気がついたら2時間。
面談の時期は、本当に疲れ果ててしまいます。」
そう悩みを打ち明けるのは、とある2万人規模のメーカーの総務部で、
5名の部下を持つ山本さん(49歳・女性)。
部下に寄り添う聴き上手な山本さんは、丁寧に聞きすぎてしまうため、
面談時間が長引いてしまうのが悩みでした。
そんなときに、当社の研修を受けていただきました。
研修では「自ら考え、自ら動く人材育成」をコンセプトに、
「スケーリング」を活用した面談を実践していただきました。
スケーリングとは
ある状況や状態を「0〜10点」などの数値で表現してもらうことで、
現状認識や改善の方向性を明確にする手法です。
研修後の評価面談で、山本さんはスケーリングの問いかけを試してみることにしました。
山本さん「今期を10点満点で振り返ると、何点かな?」
メンバー「うーん、5点ですかね。」
山本さん「そうなんだね。5点がある理由はなんだろう?」
メンバー「目標の業務効率化は最後までやり切れたのと、後輩の育成はできたと思っています。」
山本さん「そうだね、頑張ってくれていたね。他にはどうだろう?」
現状を点数化し、「ある理由」を深掘りすることで、本人に成功体験を再確認してもらいます。
山本さん「素晴らしいね。では反対に、5点が無い理由は何だろう?」
メンバー「そうですね。Aの案件でミスが続いてしまったことです。」
山本さん「そうだね、改善できるといいよね。他にはどう?」
メンバー「チーム内のミスを削減する動きは、今期できていませんでした。」
不足している理由についても、上司が指摘やダメ出しをするのではなく、本人に話してもらいます。
山本さん「そっか。来期、点数を上げるためにできそうなことは何だろう?」
メンバー「チェックリストを作って、確認体制を強化したいです。」
山本さん「いいね。他にはどうだろう?」
メンバー「そうですね。自分だけでなくチーム全体でもミスが多いので、全員で減らせる仕組みを作るのがいいと思いました。」
山本さん「お願いできると助かるな。ぜひお願いします。」
「なぜできなかったのか」を掘り下げて原因追及をするのではなく、
「これからできること」に目を向けてもらうことで、前向きな思考になりやすく、行動改善にもつながります。
このようにメンバー自身に振り返りをしてもらいメンバーの話を踏まえた上で、
「今期の評価」と「来期への期待」を伝えました。
前向きな行動改善につながる「スケーリング」の問いかけ
スケーリングは心理学の「解決志向アプローチ」に基づいた手法で、
できない原因や失敗を深掘りするのではなく、「何がうまくいったか」「次にどうするか」に焦点を当てます。
研究では、解決志向の問いを投げかけられた人の方が、実際に行動変容を起こす確率が高いことが示されています。
一方で「なぜできなかったのか」と原因を追及する問いかけは、
防衛的な発言や自己正当化につながりやすいことも分かっています。
半年後、山本さんから嬉しい報告をいただきました。
「スケーリングを導入してから、面談準備と面談時間が半分に減りました。
2時間かかっていたのが、今は1時間以内に収まっています。」
「しかも、メンバー自身がスケーリングを使って振り返りをしてくれるようになり、
こちらが聞く前に、改善案も提案してくれるようになりました!」
「うちの会社でも、こんな面談ができたらな」
「評価面談が、結果を伝えるだけで形骸化している....」
そう思った方は、ぜひ【こちら】よりお問い合わせください。



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