現状維持を望む若手が、管理職を目指すようになった「フィードバック」
- kaedefukushima
- 8 時間前
- 読了時間: 3分

部下から「現状維持で良いです。」と言われたら、あなたはどうしますか?
上司の“とあるフィードバック”によって、部下が「管理職を目指したい!」と、
変化した事例をご紹介します。
「昇進とか興味ないんで。別にこのままでいいです。」
評価面談のたびに、そう言ってくるメンバーにサービス業のマネージャー下田さん(38歳女性)は、悩んでいました。
メンバー(26歳女性)は、売上目標を達成したり、しなかったりと結果が不安定。
下田さんは、粘り強く何度も、目標達成のための改善点を伝えてきましたが
彼女は改善する意欲はなく、「このままでいい」と言います。
「どれだけ、伝えても分かってもらえない。もう言っても無駄かもしれない。」
結果にも、メンバーにも諦めずにコミットしてきた下田さんも、この時ばかりは弱気でした。
そんなときに、当社の研修を受けていただきました。
研修では「自ら考え、自ら動く人材育成」をコンセプトに、
「強みを承認し、期待を伝える」フィードバックを実践していただきました。
研修後の評価面談で、数字の話を切り出す前に、下田さんは伝えました。
下田さん『今期○○さんの働きぶりを見ていて、一番印象に残っているのは、周りの人への声かけなんだよね。先月、後輩が接客で困っていたとき、さっとフォローしていたでしょ?自然にフォローできるって本当に強みだと思う。』
メンバー『そんなふうに見てもらえてるんですか? 私は当たり前にやってるだけで...』
下田さん『だからこそ本当にありがたいの。当たり前にできることが、実は周りにとって大きな安心になっている。チームのみんなも助けられているし、私も何度も救われてるよ、本当にありがとうね。』
少し驚いた様子だったメンバーの表情が、次第に柔らかくなっていきます。
下田さん『○○さんにはその強みがあるからこそ、将来的には周囲を引っ張る存在になってほしいと思ってるの。』
メンバー『私にそんなこと、できるんでしょうか。』
下田さん『○○さんならできると思う。 周りから信頼されているからこそ自分の数字にもしっかり向き合って、背中を見せて欲しい。そうしたらさらに、○○さんにみたいになりたいって、付いてきてくれると思うんだよね。』
メンバーはしばらく黙った後、小さくうなずきました。
『私が頑張ったら、後輩やチームのためにもなるんですよね。そう考えると、ちょっとやってみたい気がしてきました。』
パフォーマンスを高めるフィードバック
人は「自分を信じて期待してもらえている」と感じたときに、実際にパフォーマンスが高まるということが心理実験によって確認されています。(ピグマリオン効果)
反対に、「どうせできないだろう」と低い期待を持って接すると、実際に成果が下がってしまいます。(ゴーレム効果)
さらに、
ポジティブ心理学の研究では「人は自分らしい強みを活かせるときに、最も高いモチベーションを発揮する」とされ、
Gallup社の調査でも、強みを活かす社員は生産性が6倍高く、離職率も低い という結果が出ています。
つまり、成果を引き出すために大切なのは「数字の期待」だけではなく、
「 その人らしい強みを承認し、その強みがあるからこその期待」を伝えることが重要です。
それから数ヶ月後、下田さんから嬉しい報告をもらいました。
「『このままで良い』と言っていた○○さん、目標の達成も続いていますし、最近ではチームのみんながどうやったら達成できるかまで考えて、提案してくれるんです。」
「しかも、『管理職目指してみたくて、どんな準備をすればいいですか?』なんてことも聞いてくれるようになって、彼女の成長に驚いています!」
「うちの会社でも、こんなフィードバックができたら...」
「面談でのフィードバックが、結果を伝えるだけで形骸化している....」
そう思った方は、
ぜひ【こちら】よりお問い合わせください。
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